【野球専門トレーナーが解説】肩の前側の痛みの原因と対処法

ボールを投げると肩の前側が痛い。

前側の痛みの原因を知りたい。

その悩みの原因と対処法を野球トレーナーが紹介します!

投球時の肩の前側の痛みはやや複雑。同じような痛みでもその部位によって原因が違うので対処法も変わってきます

今回は投球時の肩前方の痛みについて部位別の対処法を解説していきます

参考にしてください。では始めます!

【野球専門トレーナーが解説】 肩の前側の痛みの原因と対処法

投球時の肩の前側の痛みで多いのが3つ!

  • 上腕二頭筋長頭
  • 胸筋
  • 関節唇損傷

肩の痛みがでやすい場所を図で表します

肩の前面の痛みがでる部位

少し細かいですが、痛い場所によって原因と対処法が違ってきます。それぞれの部位ごとの特徴などまとめました。

肩の前側の痛み①上腕二頭筋長頭

肩関節が前方に出ることで摩擦が生じて痛くなる

この部位の痛みは投球障害肩だけでなく一般的な肩の痛みでも原因になりやすい所です。

原因は肩関節の付け根が元の位置よりも前方にでていることです。肩が前にでた状態で肩を動かすことで、摩擦が起こり痛くなります

上腕二頭筋長頭が原因かを確認する方法を紹介します。

上腕二頭筋長頭の痛みテスト
  1. 手のひらを上向きにして、前方へ腕を伸ばす
  2. 伸ばした腕が下がらないように止め、反対の手で肘の辺りを上から押さえる

伸ばした腕を止めるのに肩に痛みがでれば陽性。パートナーがいる場合はその人に上から押してもらいましょう。

上から押さえる時は強く押しすぎると余計に肩を痛めるので注意!

対処としては、肩の付け根の位置を戻すことが必要。ではその方法を紹介します!

肩の後ろの筋肉を緩める

先ほども述べたように肩関節の位置が前に出ることで前方の痛みが生じます。肩が前方に出る理由の多くが、後方の筋肉によって前に押し出されるから。

その押し出す筋肉はここ!

後方のインナーマッスル棘下筋の図

インナーマッスルといわれる部位ですね。この筋肉の柔軟性を高めることが最優先になります!

よっぽど長期間、肩を痛めている選手でない限りこの部位の柔軟性が変われば痛みは軽減します。

インナーマッスルのリラクセーションには肩の外旋運動を行います。

肩の外旋

後方のリラクセーションの方法

  1. 投球側の肘を曲げてお腹の前に(後方インナーマッスルが伸ばされる)
  2. 肩の外旋運動を反対側の手で止める。3秒間この状態をキープする
  3. 力を抜いてリラックスする
  4. ②を3秒間おこなう。①~④を5セット繰り返す。
たくや

外旋方向に力を入れたのを止めることで『伸ばされた状態でインナーマッスルに力を入れた状態』になります。それを繰り返すことで筋肉にしっかりストレッチ効果が加わり柔軟性が高まります。

肩の前側の痛み②胸筋

胸筋は硬くなりやすい筋肉No1

上腕二頭筋長頭で痛みがあった部位よりやや内側で、胸に近い部位に痛みを訴えることがあります

体の捻り動作が多い投球動作は胸の筋肉が重要な役割を担っています。反復してこの筋肉が働きストレスが溜まり硬くなってしまいます。

胸筋の柔軟性がなくなると、肩甲骨周囲の姿勢を崩してしまいます。”巻き肩”と言われる姿勢ですね。痛みがなくても、普段から姿勢が悪い選手は胸筋が常に縮んだ状態になるので、投球に必要な胸の開きが不十分になり肩肘の負担を増やしてしまいます。

胸筋が硬い選手は肩甲骨の動きも制限されるのでしっかりケアしましょう!

胸筋の痛みチェック方法

この動作で肩や胸の前に痛みがあれば要注意!左右で比較して、投球側が硬くなっていないか確認しましょう。

では対処法を紹介します

胸筋は軽い反復運動で柔軟性を獲得

壁を使った胸筋のリラクセーションを紹介します。

  1. 肩・肘を90°曲げ、前腕を壁につけた姿勢からスタート
  2. 腕の位置は変えずに、体を前に動かし胸筋を伸ばす(5秒間)
  3. 体を戻し、腕で壁を軽く押して胸筋に力を入れる(3秒間)
  4. ①~③を5セット繰り返す
たくや

『力を入れる・伸ばす』の繰り返しで柔軟性を高めていきます。日頃からの

こんな運動も効果的!

肩甲骨の動かし方とトレーニングの記事はこちら

肩の前側の痛み③関節内部の痛み

関節内部の痛みは病院の受診を!

反復した投球動作は関節内に負担をかけてしまうこともあります。関節内が痛い場合はこの動きで痛みがでます。

  1. 腕を前に伸ばす【90°前・やや内側】
  2. 上から押さえ(可能なら他の人に押さえてもらう)、腕が下がらないように踏ん張る
  3. 小指を上側にする・手の平を上側にするの2パターンをチェック

小指を上にした状態で痛みがあり、手の平を上にした状態で痛みが消える場合は要注意!

投球動作の中ではボールを投げた後に痛みがでることがあります。

関節内部の痛みの原因

関節の硬さやインナーマッスルの筋力低下などが考えられます。投球動作では、ボールリリース後に痛みがでる事が多いです。『肩の前側の痛み①上腕二頭筋長頭』で解説した肩が前に出ている状態やインナーマッスルの筋力が低下している状態が重なり、関節内部を痛めていると考えられます。

対処法としては肩関節の可動域や筋力を改善させたり、投球フォームを修正することが必要になります。しかし、関節の前側は血流に乏しく治癒するのに時間がかかります。

損傷している場合は適切な診断と治療が必要ですので、迷ったら整形外科を受診するようにしましょう

最後にヒトコト

いかがだったでしょうか?野球選手の肩の前側の痛みについて解説しました

今回は自分で対処できるものにしぼって紹介しましたが、これ以外にも原因はあります。腱板が傷んでいる場合や関節が緩んでいる場合などです。

なので、肩の痛みが強い・動かしにくいなどの症状は早期に整形外科を受診しましょう。Drや理学療法士が適切に治療してくれます!

今回はこれで終わりです。最後まで読んで頂きありがとうございました!

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takuya
動作の専門家理学療法士(国家資格)、野球トレーナー 臨床8年目の理学療法士 野球選手・保護者・指導者に向けてより正確な野球の知識を発信します 【自己紹介】 ・スポーツリハ専門の理学療法士 ・高校硬式野球部トレーナーとして活動中 ・年間を通して野球の障害予防をテーマに活動中