理学療法士が筋肉痛を解説~パフォーマンスへの影響と解消法~

スポーツ後やよく歩いた次の日に感じる痛み『筋肉痛』。自分は最近筋肉痛になるほど運動をしていませんがスポーツ選手を診る中でよく会話のなかにでてきます。

「昨日ウエイトトレーニングして今日はよく張ってます。」なんてよく聞きます。ほとんどの人が感じたことのある筋肉痛。その時筋肉はどういう状態でどんな影響があるか理解していますか?そこで今日は筋肉痛について解説していきます。

  1. 筋肉痛とは?~メカニズムについて~
  2. パフォーマンスにどう影響するのか?
  3. 筋肉痛解消法は?

筋肉痛とは?

筋肉痛とは・・・
運動により筋や結合組織が損傷し感じる痛みのこと

運動には筋の収縮が必要ですが、運動負荷量が大きいと筋線維は損傷し痛みを伴います。この痛みが筋肉痛で個人により痛みの程度は異なります。

この「筋線維の損傷」により痛みを発生させる物質(ブラジキニン・ヒスタミン等)が放出されます。これらの物質は興奮・炎症作用を持っており感覚受容器を刺激し痛みを感じます。

損傷した筋線維は筋内の細胞(筋衛星細胞)の活動によって修復・肥大されます。ここでは修復による痛みの軽減だけでなく、その線維が肥大するところが重要です。

「筋肉痛のあとに筋力がつく」というのは、損傷した筋線維がまた損傷しないように肥大し大きくなるようになっています。線維が太くなることで強い筋力を発揮できるようになります。

損傷の修復能力は年齢が上がるにつれて低下するとされています。つまり、歳をとるにつれて筋肉痛は治りにくく、筋力も上がりにくくなるということですね。これは筋内の細胞の数が減少するからだとされています。

パフォーマンスにどう影響するのか?

筋肉痛がパフォーマンスに影響するというのは様々な研究がなされてます。そこでは筋肉痛を強く感じている方がパフォーマンスを低下させるとされています。

痛みの程度は個人により感じ方が異なりますが、目安として「ある程度の痛み」を感じるとパフォーマンスを低下させるとされています。

これは痛みの感覚刺激が中枢神経の抑制系を働かせ、これ以上筋の損傷を起こさないように筋力の発揮を抑制しパフォーマンスを低下させると考えられています。

時間でみると、筋肉痛を起こす運動をおこない、4時間後の同じ運動でパフォーマンスの低下が確認されています。これは例えば1日練習をおこなう部活では、午前の運動をおこない休憩後、午後の運動をする時すでにパフォーマンスが低下した状態になっているということになります。

この状態で運動を続けると代償として違う筋、あるいは関節等に負担がかかります。特定の筋を鍛えたり同じ動作を繰り返すトレーニングをする場合はこのように時間が空くと思うように効果が得られない可能性があります。

24時間後では筋肉痛を一番感じやすくパフォーマンスも著しく低下すると言われています。

このことから連日の高負荷トレーニングは抑制系が働くために非効率であり、筋肉痛を強く感じている状態では普段のパフォーマンスを発揮することは難しいと考えられます。

筋肉痛解消法は?

細胞の活動により損傷した筋線維は修復されます。細胞が活動するためには刺激が必要です。その刺激としては運動・電気・超音波による刺激が有効です。この刺激により、細胞分裂による数の増大と活性化による筋修復・肥大の効果が得られます。

その他ではストレッチによる循環の改善も有効とされています。ストレッチについては過去の記事を参考にしてください。

もう一つ紹介するものが「ぶるぶる体操」です。これは何かというと単純に手足をぶらぶらするだけです(笑)例えば腕の張りや筋肉痛がある時、腕を数十秒のあいだ無意識に振り続けます。

これは振動刺激により神経の興奮・抑制の調整をする細胞(レンショウ細胞)の活動を高めるとされています。この調整により筋緊張を適正に保ち筋疲労の回復が得られます。

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takuya
動作の専門家理学療法士(国家資格)、野球トレーナー 臨床8年目の理学療法士 野球選手・保護者・指導者に向けてより正確な野球の知識を発信します 【自己紹介】 ・スポーツリハ専門の理学療法士 ・高校硬式野球部トレーナーとして活動中 ・年間を通して野球の障害予防をテーマに活動中